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「Co-sumer」の時代とは何か?

インフルエンサー総研(RIIM)は、次のようなパーパスを持っています。

マーケティングの民主化とサステナビリティを実現する
「ライフ共創システム」の在り方を発信するオープンプラットフォーム

この「ライフ共創システム」を成立させるオープンプラットフォームには、消費者である我々、インフルエンサー、そして企業が登場人物となります。

このインフルエンサーという役割は、単に商品を宣伝したり、おすすめしたりするだけでは不十分である、とRIIMでは位置付けています。

そのために新しく作った言葉が、「コ・シューマー」(Co-sumer / Co-create consumer)という存在です。今回は、このコ・シューマーがどのような役割を果たすのか、考えていきましょう。

ポイントとなるのは、コンシューマーである我々自身の「進化」です。

コンシューマーとマーケティング

コンシューマー(Consumer)消費者であり、モノを買って消費する広く一般の人たちのことを指します。

企業は年齢や性別、地域、趣向などからコンシューマーをセグメントに分け、彼らがどんなモノを欲しているのか、どんな商品が受け入れられるのかを調べ、これに合わせた商品を作ります。

最も効率的に商品を広める方法として、テレビや新聞、雑誌、ラジオなどのメディアを用いたマス広告を展開し、認知から購買までを一気に解決してしまおうとしてきました。

これがマスマーケティングの概要であり、現在も引き続き用いられている方法となっています。

しかし昨今では、より多くのセグメントが発生したり、既存の年齢や性別といった基本属性を超越する趣向が見られたりと、コンシューマーを大きく掴み取ることが難しくなってきました。

そこで、ファンを抱えるインフルエンサーを、マーケティングに採用するインフルエンサーマーケティングの手法が重宝されるようになってきました。

プロシューマーの時代

プロシューマー(Pro-sumer)とは、「プロデューサー」+「コンシューマー」のこと。

この言葉が登場した歴史は古く、1980年にミライ学者のアルビン・トフラーが、『第三の波』という著書の中で登場させました。生産と消費とを一体化する新しいタイプの生活者を指しており、現在もそのままの意味で使っています。

プロシューマーのふるまいとして最も分かりやすいのが、自ら製品開発をして、販売する消費者の姿です。

たとえば、ブロガーのいしたにまさき氏は、「ひらくPCバッグ」シリーズを開発・販売し、アメリカでの販売にも乗り出すなど、大ヒット商品を作り出しました。
https://superclassic.jp/products/41001

パソコンやカメラなど、荷物の多いノマドワーカーが、容量が十分ですっきりと収納でき、それぞれの物が取り出しやすい、床やテーブルで自立するバッグ。

そんなすべてのわがままを聞いてくれる商品が存在しないことから、自分で開発をし、共感してくれる人を拡げながら、コミュニティを形成していくに至りました。

こうした消費者自らが制作・販売を行うプロシューマーを生み出すプラットフォームは、AppleやGoogleのモバイルアプリプラットフォームである「App Store」や「Google Play」、日本のGMOが展開するハンドクラフトの販売プラットフォーム「minne」によって、仕組み化されています。

コ・シューマーの時代へ

プロシューマーは、自分が欲しくて世の中にないものを、自分で作り出してしまうパワフルな側面があります。

しかしその一方で、プロシューマーとして商品を作り出すには、ものづくりのスキル、ノウハウ、そして実際に製造を行うための企業や工場とのつながりなどが必要となり、極限られた人たちしか、プロシューマーになることができません。

コ・シューマーは、その商品開発や改善のハードルを下げ、より多くの人々が参加してもらえる仕組みを作り出すことで、成立する考え方だととらえています。

例えば無印良品(MUJI)は、2001年からインターネットで顧客の声を商品に反映させる取り組みを始めています。現在も「IDEA PARK」として存続しており、膨大な数の商品に対して、消費者が気づきや改善点を提案し、それが反映されていく様子を、オープンなコミュニティで実現しています。
https://idea.muji.net/

例えば、顧客からハイカットスニーカーの要望があり、これは実際に商品化されました。またステンレスのパン切り包丁の再販、ソファーを温めるホットシート、化粧品ボトルのキャップ改善などが、実際に採用された顧客の声です。

しかも、これらの商品化、再販、改善は、すべて9月19日からの1週間のうちに「できました」タグが付けられた、顧客の提案に応えた商品なのです。

コ・シューマーの声を取り入れていくことで、商品はものすごいスピードで追加・改善が進み、より顧客の要望に応える商品とラインアップに生まれ変わっていくのです。

無印良品ほどの規模の企業であれば、コ・シューマーを集め、その声を反映させるパワーを持つことができます。しかし中小企業にとっては、顧客を集めるところからスタートしなければならず、声を集めるまでに至りません。

そこで、コ・シューマーとの協業を行うオープンプラットフォームの必要性を見出すことができ、RIIMが研究、追求するテーマとなっているのです。