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コシューマーとは一体どんな存在なのか?
インフルエンサー総研が提唱している新しい存在「コシューマー」。インフルエンサーが進化し、企業と緊密にコラボレーションを行うパートナーになるのですが、あくまで「顧客」であることが出発点と言えます。
では、コシューマーとなり得る顧客とは、一体どんな特徴を持っているのでしょうか。一言でいえば「開発者視点を併せ持つロイヤル顧客」であると言えます。
4つのポイントにまとめてご紹介します。
企業の最大の理解者であり、大ファン
コシューマーは、インフルエンサーの中でも、その企業やブランド、製品をよく知っていることが大前提となります。
インフルエンサーとして、あるいは顧客として、誰よりもそのブランドについての情報を集め、最新の情報を知っており、また自分で実際に使っている経験値を併せ持っている存在です。
つまり、「非常にロイヤリティーの高い顧客」という条件があてはまるのではないでしょうか。
もちろん、企業からインフルエンサーに連絡をして、ブランドや商品を紹介したり、実際に試してもらうことで、ブランドをよく知ってもらうことは可能です。そうしたきっかけ作りを、企業からの積極的な働きかけで作り出すこともできるでしょう。
しかし、その場合、企業はインフルエンサーの普段の活動や趣向、困っていること、ニーズなどをきちんと理解し、綿密なコミュニケーションを通じて、自社の製品やサービスがインフルエンサーの助けになることをアピールしていく必要があるでしょう。
あるべき姿を独自に考えている
元々インフルエンサーが、ブランドや製品のファンであることも、もちろんあります。必ずしもメジャー企業の製品だけでなく、ニッチなニーズを叶えてくれるとして、インフルエンサー自らがその製品にたどり着くことだってあるからです。
そうでない場合h、企業がコミュニケーションをきちんと取りながら、インフルエンサーに納得してもらい、ファンになってもらう必要があります。
その理由は、コシューマーとなり得るインフルエンサーには、確固たる独自の考え方や価値感があるからです。もう少し簡単に言うと、自分のこだわりや、「こうあるべき」という製品に対するあるべき姿やイメージが確立されているからです。
フォロワーも、そうした考え方や行動に共感を覚えてファンになっていることから、インフルエンサーの「あるべき姿論」は、インフルエンサーたらしめる重要な要素と位置づけることができます。
コシューマーとして企業とパートナーシップを結び、コラボレーションしていく中で、こうした独自の考え方や価値感の存在こそ、企業にとって有益なインプットとなります。
製品やサービスに対して、顧客視点で評価ができる
情報発信の中で、本音での製品やサービスに対する評価は、フォロワーに対する信頼性の面でも、インフルエンサーにとって非常に重要なポイントとなります。
製品を提供されたから褒める投稿ばかり行ったり、単に事実だけを並べる投稿に終始するようだと、フォロワーからは、本当にそう思っていないのではないか?そのインフルエンサーらしい情報発信ではない、と見抜かれてしまいます。
このことは、企業にとっても、インフルエンサーにとっても、ネガティブな反応を作り出すことになってしまいます。
前述の「あるべき姿論」と同様ですが、いくらファンで好きなブランドであっても、良い点・悪い点の評価を一定の軸で行ったり、新しいものに触れて考え方が変わったことをきちんと表明するなど、顧客の視点で信頼できる評価が行えることは、コシューマーの重要な能力であると考えられます。
適切なフィードバックや提案を行うことができる
コシューマーの最大の武器は、クリエイティビティと提案力です。
インフルエンサーにも、独自の考え方に基づいたクリエイティビティが求められ、そこを楽しみにフォロワーを獲得しています。その創造性は、単にSNSの投稿の美しさや面白さだけでなく、企業が製品をマーケティングしたり、新製品を作り出していく上で、役立つ材料の宝庫となるのです。
そのクリエイティビティを自覚し、企業に対して、あるいはフォロワーに対して提案する能力こそ、コシューマーが、メディアとして振る舞うインフルエンサーと最も大きく異なるポイントとなるのです。
コシューマーは、自らの考えや経験を、企業に対して提案できる存在。だからこそ、企業は、コシューマーへと進化するインフルエンサーとコラボレーションを行い、マーケティングや新製品開発に役立てていくことができるのです。