今回は、アパレル業界向けのインフルエンサーマーケティングについてまとめて紹介します。
近年、10代、20代の若い世代を中心にSNSを利用する人が増え、それに伴いインフルエンサーマーケティングを取り入れる企業が増えてきました。
SNSが普及する前の宣伝方法は、テレビCMやポスターなどの広告が主流でしたが、現在はSNSで最新の情報を収集する人が増えたため、このようにマーケティングの手法も変わりつつあるのです。
インフルエンサーマーケティングとは、SNSで影響力のある個人「インフルエンサー」を選定し、自社の商品・サービスを宣伝してもらうマーケティング手法のことを指します。
特に、アパレル業界では若い世代がSNSを通して最新のファッション情報を仕入れるため、インフルエンサーマーケティングは欠かせない存在となっているのです。
そこでこの記事では、アパレル業界向けのインフルエンサーマーケティングについてまとめました。
「インフルエンサーマーケティングの活用を検討している企業」や「インフルエンサーマーケティングについて知りたい方」は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
アパレル業界向けのインフルエンサーマーケティングとは?
アパレル業界向けのインフルエンサーマーケティングとは、その名の通り、ファッションに関する業界でインフルエンサーマーケティングを行うことを言います。
具体的には、洋服や小物など衣類に関係するアイテムをSNSで影響力のある「インフルエンサー」に着用してもらい、それをSNS上に投稿することで、消費者の購買意欲を高めようとするマーケティング手法です。
また、SNSを使った方法以外にも様々なマーケティング方法があり、近年、アパレル業界で注目を集めています。
アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするメリット
ここまで、アパレル業界向けのインフルエンサーマーケティングについて紹介しました。
インフルエンサーマーケティングがアパレル業界で欠かせない存在になっていることがわかっていただけたかと思います。
ここからは、アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするメリットについて紹介していきます。
「アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするメリットを知りたい方」や「インフルエンサーマーケティングを検討している方」は、ぜひチェックしてください。
- 最新情報を素早く届けられる
- 従来の宣伝よりも自然な訴求ができる
- ターゲット層に直接宣伝することができる
- 拡散力が高い
- コストを削減できる
- 効果測定が簡単にできる
- インフルエンサー特有のアプローチができる
①最新情報を素早く届けられる
一つ目のメリットは、最新情報を素早く届けられることです。
ファッションのトレンドは急速に変化していくため、PRもそのトレンドのスピードに対応して施策することが不可欠です。
テレビや雑誌などの従来のマーケティング媒体でもPRは可能ですが、消費者に最新の情報を届けるには少しのタイムラグが生じてしまいます。
それに比べてSNSを中心としたインフルエンサーマーケティングでは、短期間での準備が可能なため、迅速にトレンド情報を発信できるというメリットがあります。
このように、トレンド情報を素早く届けることで消費者の購買意欲を高めることができ、購買行動に繋がると言えるでしょう。
また、定期的にインフルエンサーと連絡を取りながらマーケティングを進めることで、途中で修正を加えたり、常に最新の情報を更新することができるというメリットもあります。
②従来の宣伝よりも自然な訴求ができる
二つ目のメリットは、従来の宣伝よりも自然な訴求ができることです。
テレビCMや街中の広告などの従来のマーケティング方法は、不自然な訴求で消費者に対して押し売り感の強い宣伝が多いのが特徴でした。
しかし、インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーの世界観や人格が好きで応援しているファンが存在するため、紹介する商品・サービスにも興味を持ってもらいやすいというメリットがあります。
また、インフルエンサーは画像や動画などを通して自分の世界観をコンテンツとして作り出す能力に長けているため、不自然なアプローチではなく、フォロワーの興味を引き、自然と購買意欲の高まるPRをしてくれることも期待できます。
③ターゲット層に直接アプローチできる
三つ目のメリットは、ターゲット層に直接アプローチできることです。
例えば、自社の宣伝したい商品が20代の女性向けのアパレルアイテムである場合、20代の女性のフォロワーを多く持つインフルエンサーを起用することで、ダイレクトにターゲット層に宣伝することができます。
また、特定のインフルエンサーの世界観やスタイルに憧れを持っているフォロワーも多いため、インフルエンサーが着用してPRしているというだけで、フォロワーの購買行動へ繋がる場合も大いに考えられます。
④拡散力が高い
四つ目のメリットは、拡散力が高いことです。
特に、InstagramやFacebook、X(旧Twitter)などのSNSには、いいねやシェア、リツイート、コメント機能などが付いているため、拡散力が高いです。
また、InstagramやXでは、タグ付けやリンクを付けることができ、直接オンラインサイトに飛べるように設定ができます。このような機能があることで、商品・サービスに興味を持ったユーザーが即座にサイトにアクセスして商品を購入する可能性が高まるというメリットもあります。
⑤コストを削減できる
五つ目のメリットは、コストを削減できることです。
マスメディアを使った従来の宣伝方法には膨大な費用がかかります。
それに比べてインフルエンサーマーケティングでは、コストを削減してマーケティングを行うことができるというメリットがあります。
費用の相場は、インフルエンサーのフォロワー数によって大きく変動しますが、「ナノインフルエンサー」や「ライトインフルエンサー」といった規模の小さいインフルエンサーに依頼することで費用を抑えることができます。
ただし、ただ規模の小さいインフルエンサーを起用するのではなく、先述したように自社の商品・サービスと相性の良いインフルエンサーを選定することが大切です。
相性が良いインフルエンサーではない場合、ターゲット層へアプローチすることが難しく、購買行動やブランドの認知拡大に繋がりません。
インフルエンサーの選定は難しいですが、一番重要な部分なので慎重に行うことが大切です。
⑥効果測定が簡単にできる
六つ目のメリットは、効果測定が簡単にできることです。
マスメディアを利用した従来のマーケティング方法では、広告によって購買行動をした人や、購買意欲をどのくらい高められたかなどの正確な数字を知ることはできませんでした。
それに対しインフルエンサーマーケティングでは、SNS上でエンゲージメント率やリーチ数、CVR(フォロワー数に対するコメント数など)といったデータを確認することができます。
このように効果測定が簡単に確認できることにより、改善点の洗い出しや、インフルエンサーと自社の商品・サービスの相性などをチェックできるので、今後のインフルエンサーマーケティングに繋げることができるでしょう。
⑦インフルエンサー特有のアプローチができる
七つ目のメリットは、インフルエンサー特有のアプローチができることです。
アパレルの価値を伝える際には、競合商品との違う魅力を消費者に強く認識してもらうことが必要です。
そのために、独自の世界観や優れたプロデュース力を持つインフルエンサーを起用することは大きなメリットになります。
例えば、ショート動画に長けているインフルエンサーや、長尺の動画でも最後まで視聴してもらえるように工夫するのが得意なインフルエンサーなどがいます。
このようなインフルエンサーを起用することにより、消費者が観てみて飽きない、楽しいPRを行うことが可能でしょう。
例を挙げるならば、インフルエンサーがInstagramやYouTubeで、自社の商品を使用したコーディネートや着回しの紹介動画を配信したり、着心地などを文章にしてX(旧Twitter)に投稿してもらうなどの方法があります。
アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするデメリット
ここまで、アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするメリットを紹介しました。多くのメリットがあることから、様々な企業がインフルエンサーマーケティングを取り入れる意味がわかりましたね。
では、ここからはアパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするデメリットを紹介していきます。
メリットとデメリットを両方チェックした上で、インフルエンサーマーケティングを行うか検討してみることがおすすめです。
- インフルエンサーの選定が難しい
- 炎上するリスクがある
- インフルエンサーの管理が必要
①インフルエンサーの選定が難しい
一つ目のデメリットは、インフルエンサーの選定が難しいことです。
インフルエンサーを起用する際は、自社のターゲット層とインフルエンサーのフォロワー層が一致することが大切です。
これらが一致しないと、いくらフォロワー数の多いインフルエンサーを起用してもターゲット層にPRすることが困難になります。
例えば、20代男性向けのファッションをPRしたい場合に、レシピ動画を中心に投稿しているインフルエンサーにPRを依頼しても、フォロワーからの関心を得ることは難しいということです。
また、企業とインフルエンサーの相性がマッチしても、フォロワーが企業の求めるターゲット層と異なる場合もあります。
例をあげるならば、男性ファンを多く持つ女性インフルエンサーに女性向けのファッションブランドをPRしてもらっても、フォロワーはあまり関心を持たないでしょう。
このように、インフルエンサーとの相性を見るだけでなくフォロワーの属性までしっかりと確認してから起用することが大切です。
インフルエンサーマーケティングに対するノウハウや経験がない企業は、インフルエンサーの選定に膨大な時間を費やしたり、いざ選定しても失敗してしまうケースがあるので、その場合はプロに任せてキャスティングしてもらうという方法も検討すると良いでしょう。
②炎上するリスクがある
二つ目のデメリットは、炎上するリスクがあることです。
起用したインフルエンサーが不適切な発言をしたり不祥事を起こしたことにより、ブランドのイメージの低下に繋がることがあります。
また、「ステマ」と呼ばれるステルスマーケティングも炎上に繋がる大きな原因の一つです。
ステルスマーケティングとは、インフルエンサーが企業から依頼されているPRであることをユーザーに隠して紹介してしまうマーケティング方法のことです。
あたかも自分で購入して愛用しているように紹介してしまうインフルエンサーもいるため、後からPRだと知られた場合、炎上しブランドのイメージ低下に繋がります。
そのため、インフルエンサーを起用する際は、事前にステルスマーケティングにならないようインフルエンサーに指示をして、炎上を防ぐことが大切です。
また、インフルエンサーを選定する際はフォロワーの属性やフォロワー数だけを見るのではなく、「フォロワーから信頼を得ているか」「PR以外にフォロワーとコミュニケーションを取っているか」など、人格や信頼度もチェックすることをおすすめします。
③インフルエンサーの管理が必要
三つ目のデメリットは、インフルエンサーの管理が必要なことです。
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーを通して情報発信を行うため、柔軟なインフルエンサーの管理が不可欠です。
企業にとっては、戦略に基づいて投稿内容やスケジューリングを決定したい場合が多いですが、同時にインフルエンサーは自己ブランディングやインフルエンサー独自の世界観を大切にした上で、発信したいという気持ちが強い傾向にあります。
そのため、企業がインフルエンサーに過度な要求をすることは避け、インフルエンサーに裁量を持たせることが大切です。
また、インフルエンサーの世界観や独自のブランディングを無視して、マーケティングを依頼したことにより、フォロワーが違和感を感じ、期待にそぐわない結果になることがあります。
こうしたことを避けるためにも、インフルエンサーに裁量を与えてマーケティングを行うことが重要でしょう。
アパレル業界でインフルエンサーを長期的に起用するメリット
ここまで、アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをするデメリットを紹介してきました。
アパレル業界において、インフルエンサーを起用するメリット・デメリットはご理解いただけたかと思います。
しかしそれだけではなく、インフルエンサーを長期的に起用することで得られるメリットもあります。
ここからは、アパレル業界でインフルエンサーマーケティングを長期的に行った際のメリットをまとめて紹介しますので、順番にチェックしていきましょう。
- 信頼度が向上する
- 更なるコストの削減
- PR内容の質の向上
①信頼度が向上する
一つ目のメリットは、信頼度が向上することです。
特定のインフルエンサーと長期的に契約することで、ブランドに対する一貫性を示すことができ、信頼性を高めることができます。
また、インフルエンサーが同じブランドを継続して支持していることで、フォロワーからのブランドに対しての信頼を得ることも可能です。
さらに、インフルエンサーがシーズンやイベントごとに同じブランドをPRすることで、インフルエンサーがそのブランドを熱心に応援していることをアピールすることもできるなど、同じインフルエンサーを長期で起用することによるメリットはたくさんあります。
その他、複数のインフルエンサーと長期で契約することにより、ユーザーが様々なコーディネートを見ることができ、興味を引くことができるでしょう。
そのため、少ないインフルエンサーと契約するよりも、複数のインフルエンサーと長期で契約することをおすすめします。
②更なるコストの削減
二つ目のメリットは、更なるコストの削減ができることです。
短期契約を繰り返すよりも、インフルエンサーと長期契約する方が、コストを削減できる可能性があります。
様々なインフルエンサーとの短期契約を繰り返す場合は、定期的に新しいインフルエンサーを探さなければいけません。
インフルエンサーマーケティングのデメリットでもお伝えしたように、インフルエンサーの選定は難しいものです。
さらに、インフルエンサーのマッチングプラットフォームや広告代理店を利用する場合は、手数料や契約料など更なる費用も必要になります。インフルエンサーによっては高額な契約料や手数料が必要になるかもしれません。
それに比べて、長期で契約しているインフルエンサーなら予算を事前に予想することができ、手数料なども省くことができます。
また、新しいインフルエンサーを選定する手間も省けるため、金銭面だけでなく時間の節約もできるでしょう。
これらの理由から、同じインフルエンサーを長期で契約することがおすすめです。
③PR内容の質の向上
三つ目のメリットは、PR内容の質の向上が期待できることです。
インフルエンサーを長期で契約することにより、コミュニケーションがスムーズになり、さらに質の高いPRを提供することができます。
理由は、コミュニケーションがよりスムーズになることで、企業側の意見が通りやすくなることや、継続してPRするからこそ成り立つコンテンツがあるからです。
また、新しいインフルエンサーと一からコミュニケーションをすると時間がかかってしまうため、「時間を節約したい企業」にとってもメリットと言えるでしょう。
アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをする上での注意点
ここまで、アパレル業界でインフルエンサーを長期的に起用するメリットを紹介しました。
インフルエンサーと短期で契約するより、長期で契約する方がメリットが多いということがわかっていただけたかと思います。
ここからは、アパレル業界でインフルエンサーマーケティングをする上での注意点を紹介します。
- フォロワー買いをしていないか確認する
- PRの目的に適したインフルエンサーなのかを確認する
- PRの内容とインフルエンサーの相性がマッチしているか
①フォロワー買いをしていないか確認する
一つ目の注意点は、フォロワー買いをしていないかという点です。
フォロワー買いというのは、金銭でフォロワーを購入する行為のことを指します。売られているアカウントは中身が空っぽで機能していないことがほとんどなので、起用したインフルエンサーがフォロワー買いをしていた場合、ターゲット層にPRすることが困難です。
フォロワー買いをしているか確認する方法として、エンゲージメント率を確認するという方法があります。確実にフォロワー買いをしていると断定できる方法ではありませんが、フォロワー数に対してコメント数が少なすぎる場合やフォロワーからの反応が少ない場合には、フォロワー買いをしている疑いがあります。
また、フォロワーを売っている業者の大半が海外の業者なので、フォロワーが極端に海外の人ばかりのインフルエンサーもフォロワー買いをしている可能性があります。ただ、これは海外で活躍しているインフルエンサーには該当しないため、判断が難しい部分です。
②PRの目的に適したインフルエンサーなのかを確認する
二つ目の注意点は、PRの目的に適したインフルエンサーなのかを確認することです。
具体的な例を挙げると、PRする目的が「自社のブランドの認知拡大なのか」「フォロワーの購買意欲を高め購買行動を起こさせることなのか」で、起用するべきインフルエンサーが異なります。
ブランドの認知拡大が目的の場合、ターゲット層とフォロワー層が一致していて、尚且つフォロワー数が多いインフルエンサーを起用することがおすすめです。
それに対して、フォロワーの購買意欲を高め、購買行動を起こさせることが目的の場合は、エンゲージメント率が高くフォロワーからの信頼が厚いインフルエンサーを起用すると良いでしょう。
このようにインフルエンサーマーケティングを行う際には、PRの目的に適したインフルエンサーを起用することが重要です。
③PRの内容とインフルエンサーの相性がマッチしているか
三つ目の注意点は、PRの内容とインフルエンサーの相性がマッチしているか確認することです。
例えば、自社のPRしたい商品・サービスが女性向けのファッションアイテムである場合は、男性向けファッションや子供向けのファッションをメインに発信しているインフルエンサーにPRを依頼しても、フォロワーがそのファッションアイテムに興味を示し、購買行動を起こすことは難しいでしょう。
また、いくら女性に多くのフォロワーを持つインフルエンサーであったとしても、投稿内容がグルメや旅行である場合も、フォロワーからの関心を寄せることは困難と言えます。
そのため、インフルエンサーのイメージや普段の投稿内容が自社のPRしたい商品・サービスとマッチしているかを確認してから依頼することが大切です。
インフルエンサーマーケティングを活用しているブランド
ここまで、インフルエンサーマーケティングを行う上での注意点を紹介しました。デメリットや注意点を理解してからマーケティングを始めることで、成功へと繋がるでしょう。
では、ここからは、実際にインフルエンサーマーケティングを活用しているブランドを紹介していきます。
それぞれの活用方法についても紹介していくので、一緒にチェックしていきましょう。
- UNIQLO
- GU
- GRL
- SHEIN
- Classical Elf
①UNIQLO
一つ目のブランドは、UNIQLO(ユニクロ)です。
ユニクロは、高品質な商品をプチプラで売っている人気のファッションブランドで、現在はインフルエンサーマーケティングを積極的に行っています。
例えば、X(旧Twitter)で活躍するインフルエンサーを活用してコーディネートや着回しを発信してもらったり、YouTubeで人気のインフルエンサーを起用して動画内で新商品のレビューなどをしてもらうなどのPR方法を行っています。
②GU
二つ目のブランドは、GU(ジーユー)です。
GUは、ユニクロと同じくファーストリテイリングの子会社で、プチプラで着こなしのしやすいアイテムが人気を集めています。
GUでは、ユニクロ同様にYouTubeなどで活躍するインフルエンサーを起用して新商品を使ったコーディネートや商品のレビューなどを行ってもらい、PRしています。
また、InstagramでもGUの新商品をレビューしたり紹介するインフルエンサーが多く、GUに起用されてPRしているという見方もできます。
③GRL
三つ目のブランドは、GRL(グレイル)です。
グレイルは、日本最大級のファストファッション通販サイトで、 10代20代の若い女性をターゲットにしています。
Instagramから購入サイトへアクセスさせる手法を取っているため、Instagramで活躍しているインフルエンサーを多く起用している印象です。
起用されたインフルエンサーは、Instagramの機能にあるリール動画でコーディネートを紹介したり、画像とともに短文のレビューを載せるなど、グレイルの魅力がフォロワーに伝わるようなコンテンツを制作しています。
④SHEIN
四つ目のブランドは、SHEIN(シーイン)です。
シーインは、圧倒的な安さとトレンドに沿ったアイテムを多数取り扱っている大人気のファッション通販サイトです。
シーインは日本での信頼性を獲得するという課題があるため、Instagramerに配送時の包装状態を紹介するタイアップ動画を投稿してもらい、ターゲット層の若い男女の信頼性を高めようと試みています。
その他、シーズンごとにインフルエンサーに商品をギフティングしてコーディネートを紹介してもらったり、各インフルエンサーのディスカウントコードを発行し、動画を視聴してからサイトにアクセスした人へ割引サービスなどを行っています。
⑤Classical Elf
五つ目のブランドは、Classical Elf(クラシカルエルフ)です。
クラシカルエルフでは、「大人のファッションに遊び心を。」をコンセプトに、10代の若い年代から大人まで幅広い層をターゲットにアイテムを展開しています。
クラシカルウルフは、Instagramで活躍する人気インフルエンサーを中心にインフルエンサーマーケティングを行っており、レビューや着こなしを挙げているインフルエンサーが多い印象です。
アパレル系インフルエンサーの種類
ここまで、インフルエンサーマーケティングを活用しているブランドを紹介しました。
主にInstagramやYouTubeを使って、インフルエンサーマーケティングをしているブランドが多いことがわかったかと思います。
しかし、それだけではなくその他の方法でインフルエンサーを起用してマーケティングしている場合もあります。
ここからは、アパレル系インフルエンサーの種類について紹介していきます。
- 商品やコーディネートを紹介するインフルエンサー
- ブランドのモデルになるインフルエンサー
①商品やコーディネートを紹介するインフルエンサー
一つ目は、商品やコーディネートを紹介するインフルエンサーです。
これは先述した通り、自身のInstagramやYouTubeなどのSNSを通して、ブランドの商品紹介や着回しコーディネートなどを発信するインフルエンサーのことを指します。
このタイプの有名なインフルエンサーでいくつか例を挙げます。
ももち Momochi / 牛江桃子
インフルエンサーの「ももち Momochi / 牛江桃子」さんは、主にYouTubeで活動しており、チャンネル登録者数は現在47万人を超えています。
YouTubeでは、コーディネートや購入品の紹介を動画にしてブランドをPRしていることが多いです。
ぷちあや(プチプラのあや)
「ぷちあや(プチプラのあや)」さんは、Instagramで活躍しているインフルエンサーです。
プチプラ商品を中心にコーディネートを組んでいるため、ユーザーが真似しやすいというメリットがあり人気を集めています。
MUMU むむ しまむらGUプチプラコーデ
「MUMU むむ しまむらGUプチプラコーデ」さんは、Instagramで活躍しているインフルエンサーで、フォロワーは現在33万人を超えています。
しまむらとGUを中心にコーディネートを組んでいて、プチプラブランドだけでおしゃれなコーディネートを組むことで有名で、ユーザーからの人気が熱いです。
②ブランドのモデルになるインフルエンサー
二つ目は、ブランドのモデルになるインフルエンサーです。
これは、始めは他のインフルエンサーと同様にコーディネートや購入品を紹介する動画を発信していたインフルエンサーが、ブランドのモデルとして起用されることを指します。
このタイプに当てはまるインフルエンサーを数名紹介します。
南 美沙
「南 美沙」さんは、台湾・日本・オランダのミックスで、モデルとしても活動している人気のインフルエンサーです。
現在は様々なショーに出演したり、雑誌の表紙などを飾っています。
kaio
「kaio」さんは、スニーカー好きで知られるインフルエンサーで、現在は1.9万人を超えるフォロワーがいます。
様々なスニーカーを履いてコーディネートを組む投稿が人気で、現在は雑誌のモデルを務めています。
アパレル業界においてのインフルエンサーマーケティングの事例
ここまで、アパレル系インフルエンサーの種類について紹介しました。
SNS上で活躍しているインフルエンサーだけでなく、雑誌やショーなど幅広い場所で活躍しているインフルエンサーがいることがわかりましたね。
ここからは、アパレル業界においてのインフルエンサーマーケティングの事例を紹介します。
「インフルエンサーマーケティングを検討している方」は、他のブランドがどのような企画をしてインフルエンサーを活用しているかチェックしてみると良いでしょう。
- fifth(フィフス)
- GU(ジーユー)
- しまむら
- le reve vaniller(ル レーヴ ヴァニレ)
①fifth(フィフス)
フィフスは、株式会社CODE SHAREが展開および運営するファッションブランドです。
YouTubeで活躍する「美好くん」さんや「えみ姉」さん「ももち Momochi / 牛江桃子」さんなどを起用して、コラボ商品を制作したり、コーディネートを組む動画などを発信しています。
また、上記で紹介した3名に限らず起用しているインフルエンサーの多くが、InstagramやTikTokでも知名度があるため、拡散力が大きいでしょう。
②GU(ジーユー)
ジーユーは、日本トップクラスの売れっ子YouTuberである「水溜りボンド」さんを起用しています。
「【一番おしゃれなのは誰?】YouTuberのガチコーデ対決!」という企画を行い、ジーユーのアイテムでコーディネートを組む動画は、100万回再生を超える人気でした。
「水溜りボンド」さんは、チャンネル登録者が400万人を超える人気YouTubeチャンネルであるため、老若男女問わず幅広い層にマーケティングできたと言えるでしょう。
③しまむら
代表的なプチプラファッションブランドである「しまむら」は、Instagramで活躍するインフルエンサー「ぷちあや(プチプラのあや)」さんを起用してインフルエンサーマーケティングを行っています。
「ぷちあや(プチプラのあや)」さんは、フォロワー数が46万人を超える人気インフルエンサーであり、プチプラファッションやしまむらに興味のある女性のフォロワーが多いため、ターゲット層にしっかりアプローチができたと言えるでしょう。
投稿には、「#プチプラコーデ」「#全身プチプラ」「#しまむら1万円コーデ」などのハッシュタグが使われており、多くのいいねやコメントを獲得しています。
④le reve vaniller(ル レーヴ ヴァニレ)
ル レーヴ ヴァニレは、人気ファッションモデルの中田絵里奈さんがプロデュースしているアパレルブランドです。
ル レーヴ ヴァニレでは、4人のお子さんを持つアラサーのインフルエンサー「ゆきだるま」さんを起用して、ル レーヴ ヴァニレのワンピースでコーディネートを組む投稿をしていました。
「ゆきだるま」さんは、ガーリーなファッションやメイクで人気を集めているインフルエンサーで、それがブランドのイメージと一致したため、起用されたと考えられます。
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには
ここまで、アパレル業界においてのインフルエンサーマーケティングの事例を紹介しました。
ここからは上記で説明したことを踏まえて、さらにインフルエンサーマーケティングを成功させるために必要なことを紹介します。
- マーケティングの規制・規則を守る
- 心配な場合は広告代理店に依頼する
①マーケティングの規制・規則を守る
一つ目は、マーケティングの規制・規則を守ることです。
インフルエンサーマーケティングをする上で、広告の規制・規則を守ることはとても重要なことです。
特に、薬機法や景品表示法に関する規制は以前よりも厳格化しているため、違反が発覚した場合は、依頼した企業だけでなく、依頼された側であるインフルエンサーも処罰の対象となる可能性があります。
また、意図的に曖昧な表現を使ってPRをして消費者を誤解させたり、実際の商品よりも遥かに美化された写真やキャッチコピーを使用するなどの誇大広告を行うことも、消費者からの信頼を損ね、企業とインフルエンサーともにイメージが低下するため気をつけましょう。
②心配な場合は広告代理店に依頼する
二つ目は、心配な場合は広告代理店に依頼することです。
先述したように、インフルエンサーの選定や管理には膨大な時間が必要な場合があります。インフルエンサーマーケティングに対するノウハウや経験がない企業の場合は、さらに難しいでしょう。
そんな時は、広告代理店にインフルエンサーのキャスティングから効果測定までを依頼してしまうことがおすすめです。
広告代理店を利用すれば、100%の結果が得られるわけではありませんが、自社で行うよりも確実に時間や手間を減らすことができると言えます。
「インフルエンサーマーケティングに対するノウハウや経験が少ない企業」は、広告代理店の利用を一度検討してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、アパレル業界向けインフルエンサーマーケティングについて紹介しました。
インフルエンサーマーケティングは需要が高くこれからも必要不可欠なマーケティング手法になることがわかりました。
またアパレル業界でインフルエンサーマーケティングを行うメリットとしては、従来の宣伝方法よりもコストを削減できることや、PRしたいターゲット層にピンポイントでアプローチできること、効果測定を簡単に行うことができて、今後のマーケティングに活かしやすいなどが挙げられました。
しかし、インフルエンサーを起用してPRすることにはメリットだけではなく、インフルエンサーの選定が難しいことや、炎上のリスクがあるためインフルエンサーの管理をしっかり行わないといけないなどの、デメリットと注意点が存在します。
「インフルエンサーマーケティングを検討している企業」は、このデメリットや注意点を踏まえて、検討してみると良いでしょう。
その他、アパレル業界で活躍するインフルエンサーや、その事例を紹介しました。有名なファッションブランドの多くがインフルエンサーマーケティングを長期的に行っていることが伝わったかと思います。
この記事が、「インフルエンサーマーケティングについて知りたい企業」や「インフルエンサーマーケティングを検討している企業」の参考になりましたら幸いです。
また、インフルエンサーマーケティング会社に依頼するというのも一つの手です。より詳しくインフルエンサーマーケティングについての具体的流れと、インフルエンサーマーケティング会社の選び方について以下の記事も参考にしてください。