「ソーシャルセリングとは何?」
「ソーシャルセリングと従来の営業手法との違いとは?」
「ソーシャルセリングのメリット・デメリットは何?」
「ソーシャルセリングの留意点について知りたい。」
「効果的なソーシャルセリングのポイントが知りたい。」
本記事では、ソーシャルセリングとは何であるのか、従来の営業手法との違い、メリット・デメリット、留意点、効果的なソーシャルセリングのポイントについて解説します。
Contents
ソーシャルセリングとは何?
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「ソーシャルセリング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?日本ではまだ一般的な言葉ではないかもしれません。
ソーシャルセリングとは、個人がインターネットを使って潜在顧客を発掘し、関係を構築し、販売につなげる営業手法のことです。
今の時代、相手のことを知るために検索するのは当たり前です。その際、SNSなどのソーシャルメディアを通じて過去の実績が整理されていたら、ビジネス関係を構築できる可能性があります。
海外ではSNSでのビジネス検索は当たり前ですが、日本人はフェイスブックなどのプロフィールに職業を書かない人が多いです。日本はソーシャルセリングを使った営業の後進国なのです。
ビジネスは人と人とのつながりで成り立つという考えに立ち返り、フェイスブックを見て「この人から買いたい」と思われる様に、常日頃からSNSの活用を意識して、ソーシャルメディア上での存在感を高めていく事が、ソーシャルセリングの初めの一歩になります。
ソーシャルセリングと従来の営業手法との違いとは?
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ソーシャルセリングは、従来の営業手法と具体的にどう違うのでしょうか?
ソーシャルセリングでは、見込み客に日常的に情報や反応を提供することで、営業の効率や成果を飛躍的に向上させることができます。
例えば、多くの営業マンが実践しているテレアポは、相手を知らない状態での営業手法であるため、始めやすい反面、受注率がかなり低いというデメリットがあります。
成果は活動量に比例するため、テレアポの時間が足りないと、受注に結びつかないのです。
テレアポとソーシャルセリングのメリット・デメリットを比較
テレアポとソーシャルセリングのメリット・デメリットを比較すると、以下の様になります。
従来の営業方法(テレアポ)
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方法
リストを作成して電話をかける
メリット
簡単に始められる
デメリット
効率が悪く、営業活動の中で最も難しい作業の一つ。
新しい営業手法であるソーシャルセリング
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方法
SNSで潜在顧客とコミュニケーションをとることから始める。
メリット
日常のコミュニケーションの延長で商談につながるので、成約率が高い。
デメリット
成果が出るまでに、時間がかかることがある。
ソーシャルセリングの重要性の背景とこれから日本で普及する理由とは?
ここからは、ソーシャルセリングの重要性と、これから日本で普及する理由について、具体的な調査データをもとに解説していきます。
ビジネス特化型SNSの「LinkedIn」の活用が売上拡大を促進する証し
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全世界で8億人以上のユーザー数を誇るLinkedInは、ソーシャルセリングの影響に関しての調査におきましては、以下のような結果を明確に示しています。
- ソーシャル・セリングを実践している企業は、ソーシャル・セリング指数が低い企業と比較して、45%多く販売機会を生み出している。
- ソーシャル・セリングを優先している企業は、売上目標を達成する可能性が51%高い。
- ソーシャル・セリングを実践している企業の78%は、実践していない企業を上回っている。
- ソーシャル・セリングを実践している企業は、そうでない企業よりも、売上目標を達成する可能性が高いことがわかった。
コロナによるオンラインシフトが見込み客との関係構築を変えた
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コロナウイルスの流行は、見込み客の情報収集方法を変えました。
BtoB企業にとって、展示会などのイベントは見込み客を見つけるための重要なチャネルでありました。しかし、コロナウィルスの流行により、イベント、特に展示会の開催数が大幅に減少し、見込み客が対面で情報を収集する機会が減っていました。
その結果、見込み客はリアルなイベントからWebやSNSでの情報収集に、急速にシフトしていきました。
こ知らの様な状況の中、見込み客が問題意識を持ったときに、最初に思い出しやすく、受注率も高いソーシャルセリングは、新規の顧客の獲得手段として注目されています。
日本でもソーシャルセリングがブームになろうとしている
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Statistaの欧米での調査結果によりましたら、「2021年には30%の企業がソーシャルメディア経由で商品を販売している」、「1年以内に12%の企業がソーシャルメディア経由での販売を検討する」そうです。
ソーシャルメディア経由の販売は世界的に増加している
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日本でも約4割のユーザーが、ソーシャルメディア経由で商品を購入した経験があり、BtoCの領域におきましては、ソーシャルメディアをきっかけとした購買が、すでに広がり始めています。
近い将来、BtoBビジネスにおきましても、ソーシャルメディアを活用した販売手法が、主流になっていくことを示唆しています。
ソーシャルセリングのメリット
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ソーシャルセリングには、メリットとデメリットの両方があります。メリットとデメリットを天秤にかけて、ソーシャルセリングが自分に合っているかどうかを判断するのが一番です。まず、ソーシャルセリングのメリットを見てみましょう。
潜在顧客に直接、迅速にアプローチできる
スマートフォン、パソコン、タブレットがありましたら、潜在顧客に直接アプローチできるというメリットがあります。対面営業の場合、日程調整や移動の時間が必要ですが、その必要はありません。曜日や時間帯に関係なく、素早くアプローチできます。
相手が求めている情報を的確に提供できる
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相手が求めている情報を、的確に提供できることも大きなメリットです。相手が興味を持っているときに素早くアプローチして、相手の問題や解決したいことを理解することができます。
相手の問題や解決したいことをきちんと分析することで、相手が求めている情報を的確に提供することができるのです。買い手のアドバイザーの役割を果たして、成約までのリードタイムを短縮することができるのです。
ターゲットを絞った情報提供ができる
ソーシャル・ネットワーキング・サービスの普及により、インフルエンサーや身近な人からの口コミへの関心や信頼が高まっています。事前にターゲットを絞ることで、いざという時の情報発信の影響力が大きくなります。
ソーシャルセリングのデメリット
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一方で、ソーシャルセリングにはデメリットもあります。
日本では、まだ十分に浸透しておらずやりづらい
日本ではSNSに実名や個人情報を載せることに抵抗がある雰囲気が強いです。また、プライベートな情報でありましても、仕事に関する情報を投稿することに抵抗を感じる人も多いです。
この様な背景から、日本ではソーシャルセリングの認知度が低く、活動に違和感や窮屈さを感じることが多いです。
また、ソーシャルセリングに関する知識を得たとしても、それが適切に評価されるかどうかは未知数であり、期待した成果が得られる保証もありません。
ソーシャルセリングの留意点
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ソーシャルセリングを行う上での留意点を解説します。やソーシャルセリングのやり方を間違えると、成果が出ないだけでなく、企業のイメージも低下するので注意しましょう。
適切な情報内容・量・頻度
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ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用していましたら、発信する内容ばかりが意識され、自社の商品やサービスに関する一方的な投稿になってしまいがちです。自社の商品やサービスの宣伝ばかりでは、飽きられてしまい、成果につながらない可能性もあります。
投稿の内容には、柔軟性が必要で、話題になっていることやトレンドについて言及する必要があります。真面目な内容だけでなく、興味深く、面白い内容であればなお良いです。
また、信頼を得るためには、長期的に良好な関係を維持する必要があります。例えば、インスタグラムで見込み客とつながったからといって、毎日セールスのDMを送っていては、フォローを外されたり、ブロックされたりするかもしれません。
SNSは、一方通行のコミュニケーションになりがちなので、ソーシャルセリングを行う際は、焦って営業活動を行わないことです。
見込み客のいるコミュニティや業種によって、SNSを使い分けて発信する
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成果を求めるのでしたら、見込み客のいるコミュニティや業種を特定して、ターゲットを絞って情報を発信をしましょう。こちらのターゲティングは、時間をかけてゆっくりと行うことができます。効果を測定して、それちら応じて焦点を調整します。
例えば、あなたの商品がプチプラコスメの場合、美容に興味はあるが、あまりお金をかけられない10代から20代の女性をターゲットにすると良いでしょう。
そして、そちらのターゲットに最適なSNSを見極めます。こちらの場合、InstagramやTikTokが効果的かもしれませんが、その他の商品やサービスの場合は、その他のSNSの方が適しているかもしれません。ターゲットを見極めて、適切なSNSを利用することが非常に重要です。
効果的なソーシャルセリングの3つのポイント
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効果的なソーシャルセリングのポイントは、3つあります。
- 自社のブランド、サービス、商品の価値を理解し、見込み客に伝えること。
- 見込み客のニーズを満たす良質なコンテンツの作成。
- リアルタイムのコミュニケーション。
「自社のブランドや価値を理解し、それを見込み客に伝える。」こちらが、ソーシャルセリングの基本的な目的であり、常に念頭に置く必要があります。
次に、見込み客のニーズを適切に捉えた、良質なコンテンツを作成することで、商品やサービスだけでなく、企業としての信頼性や価値も伝えることができます。
そして最後に、見込み客との関係を構築するためには、常にリアルタイムのコミュニケーションを維持する必要があります。時間とリソースはかかりますが、見込み客の信頼を得るためには、欠かせない要素であり、日常的なコミュニケーションの延長線上で商談に繋げて、成約率を高めることができます。
まとめ
ソーシャルセリングとは何であるのかや、従来の営業手法との違い、メリット・デメリット、留意点、効果的なソーシャルセリングのポイントについて解説しました。
ソーシャルセリングは、SNSを活用することで見込み客との接点を増やし、信頼関係を構築する素晴らしい方法です。
しかしながら、ソーシャルセリングを成功させるには、定期的な情報発信、質の高いコンテンツ作成、顧客サービスの遵守に多大なリソースを投資する必要があることも理解しておく必要があります。
最新の営業手法としてのソーシャルセリングの可能性と影響力の高まりを理解して、リスクを最小限に抑えながら、新たな営業戦略として活用することを検討してみてはいかがでしょうか?