INFRECT × CoCampのコラボレーション企画として、INFRECT代表 赤谷翔太郎(写真右)と、大広「ミラスト」増田浩一(写真左)の対談をお届けしています。
前回は、プロセスエコノミーで企業と消費者の関係が変わっていく中で、インフルエンサーの果たす役割も進化している点が語られました。
今回は、企業とインフルエンサーの関係がどうあるべきか、考えます。
CoCampでの記事は、こちらから参照ください。
https://cocamp.daiko.co.jp/blog/influencer-marketing-01
Contents
なぜそのインフルエンサーマーケティングは「伝わらない」のか
企業がSNSでマーケティングを行う際、インフルエンサーを起用することは一般的になってきました。しかしその効果はまちまちで、特に大企業が取り組みに苦慮しているようです。
その原因はどこにあるのでしょうか。
赤谷:顧客に情報発信を行う際、企業は商品やサービスに関する「思い」や「情熱」をいち早く伝えていくことが、正しい方法論と言えます。
現状のインフルエンサーマーケティングでなかなか顧客に伝わらない、と悩んでいる企業の多くは、「思い」や「情熱」が伝わらない、熱量がこもっておらず、顧客を動かさない、ということが起きています。
これはインフルエンサーが「熱量を込められない」仕組みになっていることが原因です。
インフルエンサー選びの際、企業はインフルエンサーとの世界観や価値観のマッチングより、フォロワー数やエンゲージメント率を重視してしまっています。
その結果、本当にファンではない人、使ったことがない人、深く理解していない人を起用してしまい、本心や熱量がない投稿となってしまいます。
またインフルエンサーに対して、投稿内容をいちいちチェックし、小さな誤解や批判、失言すら許さない、コンプライアンス重視の姿勢もまた、熱量が消失した投稿となってしまうのです。
インフルエンサーも『参加したい』ブランド作り
熱量がないインフルエンサーマーケティングは、消費者にそれが伝わってしまい、上手くいかない……。そもそも興味がない企業やブランドに対しての投稿は、ファンから見透かされてしまい、盛り上がらない……。
インフルエンサーマーケティングの成功は、そもそも、インフルエンサー自身にとっても、ブランドや製品が興味深いものであるかどうかが、重要になってくるのです。そのためには、何が重要なのでしょうか。
増田:徐々に、インフルエンサーを仲間として引き込んで、一緒に事業を進める事例が出始めました
重要なことは、インフルエンサーが「参加したい!」と思える製品やブランドを作っていくことであり、共創の場、あるいはプロジェクトチームを作っていくことが、企業に求められるのです。
インタビューなどで、顧客の声を聴く場を設けている企業も多いと思いますが、それだけでは、企業が主体のままになっています。そこで、製品開発からプロモーションまでのプロセス全体に関与できるプロジェクトに、インフルエンサーを引き入れることが、早道となるのです。
インフルエンサーからすれば、その企業のコーポレートアイデンティティに共感できるかどうか。その上で、自分たちの生活を豊かにするのか?という視点が、プロセスエコノミー参加の指標となります。
裏を返せば、企業は、しっかりとした企業の理念や目指すべき姿があるか? 顧客の生活を豊かにすること、有益なモノを作り出していることを、伝えているか?という部分をチェックすべきでしょう。
これらの本質的な部分をオープンにしながら商品開発に取り組むのであれば、共感するインフルエンサーを早期に巻き込んでいけるのではないでしょうか。
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企業とインフルエンサーの関係性の変化は、インフルエンサーマーケティングの進化そのものとして、捉えることができます。インフルエンサーと一緒に製品やマーケティングを作っていく姿勢を、企業がどれだけ作り出せるかがポイントとなります。
インフルエンサーと共創し、成功したマーケティングの事例について、次回掘り下げて行きましょう。
詳しくはこちらから。
https://works.infrect.io/lp/welcome-infrect-works/index.html