“何が売れるか”ではなく、“なぜ注目されているのか”に迫る
INFRECTのフォロワ−5000人以上のインフルエンサーを対象としたマーケティングAI「KIZUKEY」を用いて、2025年の夏のトレンドを調査しました。
ファッショントレンドを語るうえで重要なのは、アイテムやスタイルだけではありません。それを受け取る側=消費者の意識や関心もまた、大きな影響を与える要素です。
この記事では、YouTube検索やコメント欄から得られた“リアルな声”をもとに、2025年夏におけるファッションに対する消費者の注目ポイントを分析・解説します。
Contents
1. WYMなどブランドに対する“期待”の高さ

最も多く見られた声のひとつが、WYMのようなトレンドブランドに対する期待です。
YouTubeのトレンド予測系動画には「WYMの夏服いつ出るの?」「新作チェックしてる!」など、具体的なブランド名や発売時期に言及したコメントが多数見られました。
これは、消費者がただ「流行っているものを知りたい」のではなく、信頼しているブランドの動きそのものに注目していることを示しています。
2. トレンド情報への“飢え”と“感謝”
ファッション系YouTube動画には「見やすかった」「まとめてくれて助かる」といったコメントが多く寄せられています。
この背景には、「トレンドを自分で探すのが難しい」という感覚や、「情報の信頼性」を求める意識があると考えられます。
つまり、消費者は今、“選択肢”より“ナビゲーション”を求めている段階にあると言えるでしょう。
3. アイテム単位での関心の高まり

動画コメントでは、「今年はデニムがくるらしい」「テーラードジャケットまた流行る?」といった具体的なアイテム名が挙がっていました。
特に、デニム、ジャケット、ショート丈アウターなどへの関心が強く、“トレンド全体より、使えるアイテム”への視点が強まっているのが印象的です。
これは、「おしゃれをしたい」よりも「今の自分に合う服を見つけたい」という意識の高まりを表しているのかもしれません。
4. オーバーサイズ“飽きた”問題の浮上
トレンドとして長く続いたオーバーサイズですが、コメントには「もう飽きた」「サイズ感を変えたい」といった声も目立ちました。
これは、“ゆるい”から“整った”への気分転換を象徴しています。
- コンパクトトップス
- ウエストマークのアイテム
- シルエットに緩急をつけたスタイリング
といったスタイルへの期待がにじんでおり、消費者の多くが「新しいスタイルに挑戦したい」という前向きな気分であることがうかがえます。
5. ショート丈アイテム=Y2K再燃の象徴

「ショート丈ダウンまた着たい」「お腹チラ見せ、今年もやる?」というコメントからも、Y2Kファッションの再ブームが浸透してきていることがわかります。
中でも、ショート丈のアウターやトップスは、スタイルアップと季節感を両立できるアイテムとして、ジェンダー問わず人気を集めています。
また、「短すぎない絶妙な丈感が欲しい」という声もあり、“懐かしさ”をアップデートしたいというニーズも垣間見られました。
まとめ:今、求められているのは“共感できるおしゃれ”

2025年夏の消費者意識から見えてくるのは、以下のようなキーワードです:
- ブランドへの信頼と情報の信憑性
- 共感できるスタイリングやアイテム
- 過去のトレンドの再解釈
“映える”や“奇抜さ”ではなく、「自分が本当に着たい」「参考にしやすい」といったリアルな価値観が重視されているのです。
消費者の意識を知ることは、トレンドをただ追うだけでなく、自分らしいファッションの選び方を見つけるヒントにもつながります。
次回予告
次回は、これまでご紹介した3本の記事を総まとめする【これで完璧!2025年夏のトレンド予想 総集編】をお届けします。全体の傾向を俯瞰しながら、あなたのコーディネートに役立つ実践的なポイントをわかりやすく整理します。